旧NISAで月3,333円から積立を始めた僕は、途中で月5万円まで引き上げたとき、正直「このペースで本当にいいのかな」と何度も自問した。
今も、もう少し上げるべきか検討中だったりする。
こんにちは、りくです。
新NISAの生涯投資枠1,800万円。
最終的に埋める金額は同じでも、「どのくらいのスピードで埋めるか」によって、将来の資産額は大きく変わってきます。
僕自身、このペースをどう考えればいいのか、何度も立ち止まって考えたことがあります。
今回は生涯投資枠1,800万円を埋める計画を立てるときに知っておきたい基本ルールと、4つの埋め方パターンを比較したシミュレーションを紹介します。
「積立と一括、どちらがいいんだろう」「自分は何年で埋める計画を立てればいいんだろう」と迷っている方の参考になればうれしいです。
生涯投資枠1,800万円とは?計画を立てる前に知っておきたい基本ルール
具体的な埋め方を比較する前に、生涯投資枠1,800万円そのものの仕組みを簡単におさらいしておきます。
- 新NISAで一生涯にわたって非課税で投資できる上限額が1,800万円です
- 枠は「簿価(取得したときの金額)」で管理されるので、値上がりして含み益がいくら増えても、枠の消費量自体は変わりません
- 商品を売却すると、その分の枠は翌年以降に復活し、何度でも再利用できます
- ただし1,800万円のうち、成長投資枠として使えるのは1,200万円までです。つみたて投資枠だけであれば1,800万円すべてを使うこともできます
この基本ルールを踏まえたうえで、「どのくらいのペースで埋めていくか」という計画を考えていきましょう。
比較する4パターン
今回比較するのは、この4つのパターンです。
| パターン | 埋め方 | 埋まるまでの期間 |
|---|---|---|
| A | 月30万円積立 | 5年 |
| B | 年初一括360万円 | 5年 |
| D | 月10万円積立 | 15年 |
| C | 月5万円積立 | 30年 |
いずれも投資元本の合計は1,800万円で同じです。
比較を公平にするため、投資を始めてから30年後の資産額で揃えています(A・B・Dは1,800万円を埋め終えたあと、残りの期間もそのまま運用を続けた想定です)。
シミュレーション結果
想定利回りを3パターン(年利3%・5%・7%)用意して、それぞれ計算してみました。
いずれも投資開始から30年後の資産額で揃えているので、A・B・Dは1,800万円を埋め終えたあとも、残りの期間は運用しながら放置した想定になります。
年利3%(保守的シナリオ)
| パターン | 30年後の資産額 |
|---|---|
| A) 月30万円×5年→放置 | 約4,067万円 |
| B) 年初一括360万円×5年→放置 | 約4,122万円 |
| D) 月10万円×15年→放置 | 約3,533万円 |
| C) 月5万円×30年 | 約2,901万円 |
年利5%(標準シナリオ)
| パターン | 30年後の資産額 |
|---|---|
| A) 月30万円×5年→放置 | 約6,917万円 |
| B) 年初一括360万円×5年→放置 | 約7,073万円 |
| D) 月10万円×15年→放置 | 約5,528万円 |
| C) 月5万円×30年 | 約4,093万円 |
年利7%(過去の実績に近いシナリオ)
| パターン | 30年後の資産額 |
|---|---|
| A) 月30万円×5年→放置 | 約1億1,658万円 |
| B) 年初一括360万円×5年→放置 | 約1億2,023万円 |
| D) 月10万円×15年→放置 | 約8,632万円 |
| C) 月5万円×30年 | 約5,880万円 |
なぜここまで差が出るのか
元本はどのパターンも同じ1,800万円なのに、年利7%のケースではA・BがCの約2倍の資産額になっています。
理由はシンプルで、大きな元本が複利で働く期間の長さが違うからです。
A・Bは5年で1,800万円を投入し終えるので、残りの25年間、まとまった金額がまるごと市場で複利運用されます。
一方Cは30年かけてじわじわ積み立てていくので、後半になるまで「大きな金額が長期間複利で回る」効果を十分に得られません。
Dの月10万円・15年はちょうどその中間です。
A・BとCのあいだにきれいに位置していて、「埋める期間が短いほど、複利で働く期間が長くなり、資産額が大きくなる」という関係が4パターンで並べるとより分かりやすくなります。
BがAよりわずかに有利なのは、年初にまとめて投入するぶん、同じ年の中でも運用スタートが数ヶ月早まるためです。
ただし差はごくわずかなので、実務上は誤差の範囲と考えて大丈夫かなと思います。
新NISAの枠のルールも確認しておきましょう
月30万円の積立や年初360万円の一括投資は、実は新NISAの「つみたて投資枠」だけでは収まりません。
新NISAには2種類の枠があります。
- つみたて投資枠:年間120万円(月10万円)まで
- 成長投資枠:年間240万円まで
合わせて年間360万円が上限です。
つまり今回のA・Bのパターンは、つみたて投資枠と成長投資枠の両方をフル活用する前提になっています。
この点は、実際に真似できるかどうかを考えるうえで大切なポイントなので、覚えておいていただけたらと思います。
何年で埋めるか別:毎月の積立額早見表
「自分は結局、月いくら積み立てれば1,800万円を埋められるんだろう」という方のために、埋める期間別の目安をまとめました(運用益は考慮せず、単純に元本を積み立てた場合の金額です)。
| 埋める期間 | 毎月の積立額の目安 | 使う枠 |
|---|---|---|
| 5年 | 30万円 | つみたて投資枠+成長投資枠 |
| 10年 | 15万円 | つみたて投資枠+成長投資枠 |
| 15年 | 10万円 | つみたて投資枠の上限ちょうど |
| 20年 | 7.5万円 | つみたて投資枠のみでOK |
| 25年 | 6万円 | つみたて投資枠のみでOK |
| 30年 | 5万円 | つみたて投資枠のみでOK |
月10万円以内に収まる期間であれば、つみたて投資枠だけで無理なく計画を立てられます。
それ以上のペースを目指す場合は、成長投資枠もあわせて活用する前提になる、という点を覚えておくと、自分に合った計画が立てやすくなるかなと思います。
ちなみに先ほどのシミュレーションのDパターン(月10万円×15年)は、この表でいう「つみたて投資枠の上限ちょうど」で埋めた場合にあたります。
成長投資枠を使わずに済む、現実的な選択肢のひとつとして見ていただけたらと思います。
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まだ新NISA口座を持っていない方へ。
生涯投資枠1,800万円は、口座を開設しないことには埋め始めることもできません。
月5,000円のような少額からでもスタートできるので、まずは自分に合ったペースの計画を立てながら、口座開設だけ先に済ませておくのもひとつの方法かなと思います。
※口座開設・口座維持費用は無料です
※スマホで完結、最短翌営業日から取引可能(証券会社により条件が異なります)
証券口座の選び方から詳しく知りたい方はこちら → 証券口座の開設方法を初心者向けに解説
夫婦で取り組む場合は生涯投資枠が2倍に
新NISAの口座は一人ひとりに割り当てられるものなので、夫婦それぞれが口座を持てば、世帯全体の生涯投資枠は1,800万円×2人分=3,600万円になります。
「1人分の枠を早く埋めるペース」に無理を感じる場合でも、夫婦で分担すれば、1人あたりの負担を抑えながら世帯としては同じ金額を埋めていくことも可能です。
ご家庭の状況に合わせて、1人分の計画にこだわりすぎず、世帯単位で考えてみるのもひとつの方法かなと思います。
どのパターンが自分に向いているか
数字だけ見ると「早く埋めたほうが得」に見えますが、実際に選ぶときはもう少し慎重に考えたいところです。
まず、月30万円や年初360万円をコンスタントに用意できる家計は、決して多くはありません。
無理に投入額を増やして生活防衛資金を削ってしまっては本末転倒です。
あくまで「余裕資金がある方向け」の選択肢として捉えるのがよさそうです。
一方で月5万円のような金額であれば、無理なく長く続けられる方が多いのではないでしょうか。
Cのパターンも、家計に無理のない範囲でコツコツ続けられることが最大の強みです。
その中間にあるのがDの月10万円・15年です。
つみたて投資枠の上限ちょうどで収まるので成長投資枠を使う必要がなく、それでいてCより早いペースで複利効果を得られます。
「A・Bほどの余裕はないけれど、Cよりはペースを上げたい」という方には、ちょうどいい落としどころになりそうです。
また、一括投資には高値掴みのリスクや、投資直後に市場が下落した際の心理的な負担も伴います。
効率だけを見て一括投資を選ぶのではなく、自分がその値動きに耐えられるかどうかも含めて考えることが大切かなと思います。
りく僕自身は、無理のない金額でコツコツ続けることを大事にしています。
数字だけを追いかけて背伸びするより、長く続けられるペースを選ぶほうが、結果的に自分に合った資産形成につながるかなと感じています。
まとめ
- 生涯投資枠1,800万円は簿価管理で、売却すれば枠が復活する制度であることを踏まえて計画を立てる
- 同じ1,800万円でも、投入スピードが速いほど複利の効果を長く受けられ、資産額に差が出る
- 月30万円積立・年初一括360万円は、新NISAの2つの枠をフル活用する前提の金額
- 月10万円積立(15年で完了)は、つみたて投資枠の上限ちょうどで収まる現実的な中間パターン
- 埋める期間別の早見表を参考に、月10万円以内(つみたて投資枠のみ)で収まるか、成長投資枠も使う必要があるかを確認する
- 効率だけでなく、家計に無理がないか・値動きに耐えられるかも含めて、自分に合った埋め方を選ぶことが大切
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計算の前提
- 積立:毎月複利で計算(月次リターン = (1+年利)^(1/12)-1)
- 一括:年1回投入し、複利で満期まで運用
- 税金・手数料は考慮していません
- あくまで単純化したシミュレーションであり、将来の運用成果を保証するものではありません








